信頼と活力ある学校づくりを

             愛媛県小中学校長会長 二神 和徳

昭和33年9月に愛媛県中・小学校長会という名称で県校長会が結成されてから、昨年は50周年の節目を迎え、11月30日には記念大会が行われました。今年は、51年目という新たな出発の年となります。昨年の大会宣言では、「学校の自主性・自立性を確立し、心豊かにたくましく生きる子どもの育成に全力を注ぐとともに、教職員の資質・能力の向上を図り、活力ある学校づくりを一層推進する必要がある。」として、次の6項目の決議がなされました。

1 創造的で特色のある教育課程の編成・実施と評価に努める。

1 時代の要請に応え、教職員の意識改革と資質能力の向上を目指す学校経営に努める。

1 一人一人を生かし、確かな学力の向上を図る学校経営に努める。

1 豊かな人間性や社会性を培う学校経営に努める。

1 信頼され、活力ある学校づくりを目指す学校経営に努める。

1 いじめ・非行の根絶や不登校の解消を図り、生徒指導の充実に努める。

 私たちはこの決議を受け、新たな校長会の歴史の一ページを刻むべく、力強く前進していきたいと考えています。

 現在、混迷した社会状況の中で教育界は様々な問題を抱えています。少子高齢化による家庭・地域の変容とそれに伴う教育力低下の問題、学校においては、児童生徒の規範意識の低下、いじめ・不登校の問題、学力の定着・向上、教員の資質向上の問題等々、課題が山積しています。そのような状況下にあって「信頼される学校の確立」は私たち校長にとって重要な課題であるといえます。

 十数年前から、自律的学校経営の構築ということが強調され、学校づくりのビジョンや戦略づくり、それに伴う校長のリーダーシップが求められてきました。しかし、教育三法改正以後、人事考課制度や免許更新制、学校評価、学校と地域の関係、新学習指導要領実施に伴う移行措置など、個々の事項を実現するために校長の強いリーダーシップが求められているようになっています。

 私たちは、教育の「不易」な部分をしっかりふまえながら、現在の学校を取り巻く状況を的確にとらえ、ゆるぎのない学校経営に努めていきたいものです。